初めてのパスポート申請で必要なこと|パスポートのつくり方
海外へ渡航する方が徐々に戻りつつある今、連日多くの方が全国各地のパスポート窓口で申請を行っています。
パスポートは「世界共通で通用する最強の身分証明書」であり、日本を出国・海外へ入国する場合に必ず持っておかなければならない身分証です。
本ページは初めてパスポートを申請される方を対象とした内容となります。
パスポートナビでは、他にも「更新手続き」についてや、「紛失した場合の手続き」、「氏名や本籍等の変更届」、「期限が切れてしまった場合の手続き」はそれぞれ別のページでご案内していますので、該当のリンクよりご覧ください。
初めてパスポートを申請する方へ ※必読
初めてパスポートを申請するにあたり、よくある質問で事前に知っておくべき内容をまとめました。
パスポートは海外へ渡航予定の全員分必要(赤ちゃんも)
パスポートは全世界のどの国でも所有者の身分を証明してくれる唯一の身分証で、生後間もない赤ちゃんでも渡航中は必ずパスポートの携帯が求められています。
よく誤解されるのが、国際線の場合、航空券は2歳未満であれば無料で搭乗でき、座席の予約は任意とされています。
(座席予約の場合:有料)
座席の予約は不要のため、乳児のパスポートの取得を忘れてしまいがちですが、海外へ渡航するすべての方がパスポートを所有していなければならず、0歳児の赤ちゃんでも入出国管理局でパスポートの提示が必要です。
パスポートを用意していない場合、日本から出国できませんのでご注意ください。
パスポートは住民登録がある地域の窓口で申請を行う
パスポートは原則、住民登録がある市町村または県が運営する窓口で行わなければなりません。
通勤・通学先の近くにパスポート窓口があった場合でも、お住まいの地域によっては利用できない場合があります。
詳細は申請予定のパスポート窓口をご確認ください。
通学・単身赴任などの理由で、住民登録とは別の都道府県にお住まいの方は、追加書類を提出することで現住所の市町村が運営する窓口で申請ができます。
住民票の住所と現住所が違うけどパスポートの申請はできる?
初めてパスポートを申請する為に必要な書類って?
初めてパスポートを申請する場合、①~④の書類が必要です。
(申請者によっては⑤の住民票の写しが必要になる場合あり)
- パスポートの申請で必要な書類
① 一般旅券発給申請書
② 戸籍謄本
③ パスポートの申請用写真
④ 申請者本人と確認できる書類
⑤ 住民票の写し ※
上記4点または5点の必要な書類について詳しくご紹介します。
※住民票に記載されている住所とは別の都道府県で申請する場合や、休日窓口でパスポートの更新手続きを行う場合に住民票の写しが求められる場合があります。
詳細は「パスポート申請時の住民票の写しの提出について」をご覧ください。
(1)一般旅券発給申請書 1通
パスポートの申請に必要な書類で、記入はこの申請書のみ行います。
パスポートは「5年有効なパスポート」と「10年有効なパスポート」の2種類あり、申請を予定している年数の申請書を選んで記入してください。
(注)18歳未満の方は、5年有効なパスポートしか申請できません。
(2022年から民法の成年年齢引き下げにより、18歳以上で10年有効なパスポートも申請が可能となりました。)
パスポートを5年か10年にするか迷っている方はコチラの記事をご覧ください。
パスポートの申請に必要な「一般旅券発給申請書」は、パスポート窓口以外にも役所や役場や各市町村が運営する市民センター等でも配布していますので、申請予定のパスポート窓口にお問い合わせください。
※パスポート申請書のダウンロードについて
パスポートの申請に必要な「一般旅券発給申請書」は外務省のサイトからダウンロードして、申請できるようになりました。
ネットでパスポートの申請書をダウンロードする方法って?にて申請書のダウンロードができるサイトや方法などご案内しております。
ダウンロードした申請書はA4用紙に倍率100%(縮小・拡大は行わない)片面印刷(裏面は白紙)で、折らずにパスポート窓口に持参しなければなりません。
用紙や印刷の状態によっては受付されない場合もありますので、詳細はパスポートの申請書をダウンロードする方法でご確認ください。
(2)戸籍謄本 1通
申請日前6カ月以内に作成された、戸籍謄本(全部事項証明書)をご提出ください。
(※戸籍抄本(個人事項証明書)は2023年3月以降、申請不可となりました。)
ご家族で同時にパスポートの申請を行う場合は、1通で全員分申請ができます。
※交付を受けた戸籍謄本(全部事項証明書)に手を加える(切り離すことを含む)と無効になりますのでご注意ください。
(3)パスポートの申請用証明写真 1葉
パスポートに使われる証明写真は、規定のサイズだけでなく、表情やメガネ・髪型についてもガイドラインがあり、要件を満たしていないと撮り直しが求められます。
証明写真機で撮影しても問題ありませんが、不安を感じる方はフォトスタジオやカメラショップなどで、プロにお任せすることをおススメします。
またパスポートは5年・10年使いますので、申請用の写真は渾身の1枚をご提出ください。
▼パスポート写真の規格と見本▼
(外務省HPより)
・縦45ミリメートル×横35ミリメートルの縁なしで、無背景(無地で淡い色)の写真。
・申請日前6カ月以内に撮影されたもの。
・無帽で正面を向いたもので、頭頂からあごまでが34±2mmであるなど申請書に記載されている規格を満たしていること。
・写真の裏面には申請者の氏名を(表面に文字が浮かび出ないよう筆圧に注意して)記入してください。
(注)ご記入の際は表面にインクがにじまないように、また凸凹が出ないようにご注意ください。
(4)申請者本人と確認できる書類
提出する書類が本人の物と確認ができるよう、申請者の顔写真のついた身分証をパスポート窓口に提示してください。
※身分証は全て原本のみ有効。コピーは認められませんのでご注意ください。
1点の提出で認められる本人確認書類
運転免許証、船員手帳、マイナンバーカードなど
※顔写真のある「マイナンバーカード」は本人確認書類として使用できますが、個人通知番号のみの「通知カード」は、本人確認書類として使用できませんのでご注意ください。
上記身分証を提示できない場合は、下記書類を2点提示してください。
2点提出が必要な本人確認書類
AとBの各1点、又はAから2点を提示する必要があります。
▼書類一覧
A:健康保険証、国民健康保険証、共済組合員証、船員保険証、後期高齢者医療被保険者証、国民年金証書(手帳)、厚生年金証書、船員保険年金証書、恩給証書、共済年金証書、印鑑登録証明書(この場合は登録した印鑑も必要)等
B:次の内写真が貼ってあるもの
学生証、会社の身分証明書、公の機関が発行した資格証明書等
※住民票の写しの提出を求められるケース
数年前までパスポートを申請する際、住民票の写しの提出が必要でしたが、下記のケースを除き原則不要となりました。
但し、
- 住民票と現住所とは別の地域の窓口で申請する場合(居所申請)
- 申請前(1週間程度)に引っ越しを行い、住民登録が変更して間もない場合
- 休日(土曜日・日曜日)窓口で申請を予定している場合 ※
「居所申請」とは現在、住民登録とは別の都道府県に単身赴任や通学などの理由で、一時的に仮住まいされている方が対象の手続きで、都道府県や市町村を跨ぐと行政のシステムが利用できず、住民登録が確認できないため「住民票の写し」が必要となります。
※休日も役所のシステムが稼働している一部市町村は提出不要の場合もありますが、ほとんどの地域の休日窓口では住民票の提出を求められますので、事前に申請予定の窓口へご確認ください。
住民票の写しを提出する場合は、必ず申請日から6カ月以内に作成されたものを提出してください。
※住民票の写しの提出を求められるケース
数年前までパスポートの申請時に住民票も提出が必要でしたが、下記のようなケースを除き原則不要となりました。
- 住民票の写しが必要となるケース
- 住民登録とは別の地域の窓口で申請する場合(居所申請)
- 申請前(1週間程度)に引っ越しを行い、住民登録が変更して間もない場合
- 休日(土曜日・日曜日)窓口で申請を予定している場合 ※
※休日のため、役所のシステムが停止しているため、住民票の写しの提出が必要となります。休日も役所のシステムが稼働している窓口では提出不要です。詳細はに申請予定の窓口でご確認ください。
窓口でパスポートを申請をする
上記申請用の書類を全部そろえ、パスポート窓口で申請を行います。
パスポート窓口は月曜日等の休日明け、金曜日の窓口は特に混雑しており、また年末年始、春休み期間中、ゴールデンウィーク、夏休み・お盆は大変混雑が予想されますので、時間に余裕を持って行くことをおススメします。
パスポートの申請をオンラインで行う
2023年3月からパスポートの更新手続きがオンラインでできるようになりました。
新規のパスポート申請も埼玉県、千葉県、大阪府など一部地域では先行してオンラインで行えるサービスを開始しています。
最新情報と申請方法については別ページにまとめましたので、下記リンクからご覧ください。
パスポートの更新手続きがオンラインで開始!新規のパスポート手続きについても詳しく紹介
パスポートのオンライン申請はいつ?最新情報を分かりやすく解説
●未成年者がパスポートを申請する場合
未成年者が新しくパスポートの申請を行う場合は申請書裏面の「法定代理人署名」欄に保護者が必ず署名しなければなりません。
1人暮らし中など理由でご家族と離れて住んでおり、申請書に保護者が署名ができない場合は「保護者の方の署名が入った同意書」を提出する必要があります。
その他の理由で保護者から署名を得ることができない場合は、申請予定のパスポート窓口にご相談ください。
⇒※未成年者のパスポート発給申請における注意点
●申請書の代理提出について
代理で家族全員分まとめてパスポートの申請を行う場合でも、それぞれの申請書に申請者本人が記入しなければならない事項がありますので、申請に必要な書類とともにパスポート窓口へ提出してください。
また代理人の提出は、本人確認書類が必要となりますので持参してください。
代理人のパスポートの申請についての不明点は各都道府県のパスポート窓口にご相談ください。
また、代理人が手続きが行った場合でも、申請内容で本人による確認を求められた場合は、必ず本人が窓口に出向かなければなりません。
パスポートを申請後、どれくらいの日数が必要?
パスポートを申請してから受取まで、おおよそ1週間~2週間程度(土・日・祝日を除く)必要です。
都心部や県庁所在地にある窓口では1週間程度、市町村の役所・役場や出張窓口などでは2週間程度必要というケースが多く見受けられます。
また地域によっては土曜日や日曜日も営業しているパスポート窓口もありますが、必要な期間は平日のみカウントされ、土日・祝日は日数にカウントされません。
旅行に出かけられるまでに余裕をもったスケジュールでご調整ください。
窓口でパスポートを受取る
パスポートを申請した際、窓口で「〇月〇日以降に受取が可能です」と案内があります。
案内があった予定日以降にパスポート窓口へ訪れ必ず本人が受け取らなければなりません。
パスポートの受取は申請時とは違い、代理の方が受取ることを認めておらず申請者が赤ちゃん・幼児であっても必ず本人が交付窓口で受取ってください。
(1)申請の時に渡された受領証
(2)手数料(収入証紙及び収入印紙) ※
※手数料は収入印紙と都道府県の収入証紙を購入し貼り付けて提出します。(現金払いのみ)
となっています。
パスポートの種類 | 合計 | 内訳 | |||
---|---|---|---|---|---|
収入印紙 | 都道府県 | ||||
一般旅券発給 | 10年旅券 | 申請日に18歳以上 ※ | 16,000円 | 14,000円 | 2,000円 |
5年旅券 | 申請日に12歳以上 ※ | 11,000円 | 9,000円 | 2,000円 | |
申請日に12歳未満 ※ | 6,000円 | 4,000円 | 2,000円 |
パスポートの手数料についてや販売場所など詳しくはコチラから
手数料の支払いが完了すれば、窓口でパスポートを受取ることができます。
申請書類に不備があった場合は、申請が受理されないケースもありますので、余裕をもったスケジュールでパスポートの申請を行うようにしてください。
以上で申請手続きは終了ですが、パスポート受領後、すでに渡航先や滞在期間が決まっている方は、
アメリカ(ハワイ州も含む)に渡航を予定されている方 ⇒アメリカ電子渡航認証システム「ESTA」
3ヵ月以上の滞在を予定している方 ⇒在留届電子届出システム「ORRnet」
の登録が必要です。
またビザの申請が必要な国へ渡航される方、長期滞在を予定されている方は各大使館・総領事館窓口でビザの申請を行ってください。
パスポートの新規発行(発給)申請のQ&A
Q.パスポートの新規発行(発給)の費用(手数料)はいくらかかりますか?
A.パスポートの新規発行(発給)にかかる手数料は、5年、10年とパスポートの種類によって異なります。
詳細につきましては、本ページ内のパスポート発行にかかる手数料をご覧ください。
Q.新規発行(発給)申請からどれくらいの期間で受け取れますか?
A.パスポートの申請から受領まで、1週間~2週間程度(土・日・休日を除く)で受け取ることができます。受け取りには本人がパスポートを申請した窓口へ行く必要があります。
Q.パスポートの新規発行(発給)申請に必要な書類はどのようなものですか?
A.一般旅券発給申請書、戸籍謄本、パスポート用の写真、申請者本人と確認できる書類が必要となります。
詳細につきましては、本ページ内のパスポート新規発行(発給)の申請に必要な書類をご覧ください。
Q.以前パスポートを発行し、有効期間が過ぎたものを持っていますが更新(切替発給)できませんか?
A.できません。
有効期間が過ぎた場合、新規発行(発給)と同じ手続きが必要となります。
Q.パスポートを紛失してしまったのですが、再発行をお願いできますか?
A.できません。
犯罪などに使われ巻き込まれる危険性もありますので、まず紛焼失届出を出した後、新規発給申請を行う必要があります。また紛焼失届出を提出後パスポートが見つかったとしても、使用することはできませんのでご注意ください。
Q.1歳に満たない赤ちゃんでも、外国に行くのにパスポートが必要ですか?
A.必要です。
パスポートの申請は、申請者本人が各都道府県の申請窓口に行き申請することになっていますが、未成年の子供の申請につきましては、親権者が子供のパスポートを代理申請することが可能です。
パスポート申請書の2か所の署名欄(表面と裏面の申請者署名欄)については、基本的にはお子様に自署能力があればご本人に署名していただくことになりますが、お子様が(乳児等であるため)署名できないときには、親権者が代わって記入することが可能です。また、裏面の法定代理人署名欄にも親権者の署名が別途必要となります。申請書の記入につきご不明の点等ありましたら、各都道府県の申請窓口にご相談ください。
なお、パスポートを実際に受領する時は、パスポートの名義人が本人であることを確認する必要があるため、パスポートを申請した子供も申請窓口へ行く必要があります。
Q.パスポートの申請時に必要な官製ハガキが届きません。
A.現在では不要です。
パスポートの申請に際して、以前は、郵便はがきを申請者の住所地に送付し同一性を確認する方法をとってきましたが、平成21年3月に廃止されました。
パスポート申請時にパスポートの受理票が発行されますので、パスポートの受領時にはその受理票と手数料をご持参ください。
Q.パスポートを申請後、不要になったのでキャンセルはできますか?
A.キャンセルできません。
申請後、やむを得ない事情(病気、事故など)のため渡航を中止する場合でも、原則として旅券は受領しなければならない。
申請取り下げは原則として認められないとされております。
パスポートの発行日から6か月以上過ぎてしまった場合、自動失効する為受取ができなくなりますが、パスポートの申請者は、旅券法第20条に基づき手数料の納付が義務づけられており、パスポートを受領しない場合は手数料が未納扱いとなります。
今後新たにパスポートを申請する際、受領しなかった具体的理由を「未交付失効旅券届出書」に記入の上、提出が必要になるなど手間が増え、次回申請時の手数料が高くなる法改正がされました。
今回は必要ないかもしれませんが、パスポートは5年または10年間有効のものになりますので、期日内に受け取って、保管しておくことを強くオススメします。