Q.パスポートは5年?10年?どっちがいい? メリット・デメリットを比較
初めてパスポートを申請する方、久しぶりにパスポートを申請する方は窓口で「5年か10年どちらのパスポートを申請しますか?」と尋ねられ、5年か10年どちらを申請したら良いか迷う方も多くいらっしゃいます。
パスポートを取得するには、どちらも申請手数料が1万円以上かかり、決して安くはありませんので、失敗しないためにも事前に知っておきたいことがあります。
5年・10年どちらが良いは、申請者によって異なりますので、本ページではメリット・デメリットなどを交えながらわかりやすくご案内します。
5年・10年パスポートのメリット・デメリット比較
パスポートは有効期間が5年(紺色)と10年(赤色)の2種類あり、18歳以上の方はどちらかを選んで申請することができます。
※未成年者は5年(紺色)のみとなり、10年有効パスポートを選択できませんので、ここでは成人の方を対象とした内容になります。
パスポートは5年または10年のどちらが良いか、メリット・デメリットなど比較してわかりやすくご紹介します。
10年間有効パスポートのメリット
外務省が公開しているデータで、日本国内で発行されているパスポートの8割以上が10年有効のパスポートとなっており、未成年者を除いた場合、ほとんどの方が10年有効のパスポートを選択しています。
また2023年3月にパスポートに関する法改正があり、10年間有効のパスポートの方がよりメリットが多くなりました。
結論から申し上げると、5年か10年か迷ったら「10年有効のパスポート」をおススメしています。
10年有効パスポートを選ぶメリットとして、
- 申請に行く回数・手間を減らせる
- 5年間を2回更新するよりも、手数料が5,000円安くなる
- 余白ページがなくなったら、新しいパスポートに安く切替ができる NEW!
5年有効パスポートを取得するよりも、上記のようなメリットがありますので、詳しく紹介します。
メリット①:申請に行く回数・手間を減らせる
パスポートを窓口で申請する場合、申請時と受取時の2回窓口に行かなければなりません。
一部の窓口を除き、パスポート窓口の営業日は平日のみで、仕事を休んで申請に行かなければならない方も多いのでは。
せっかくの有給をパスポートの申請手続きで半日使うのはもったいないですよね。
10年間有効パスポートで申請すれば、5年有効のパスポートよりも窓口へ行く回数、申請手続きの手間を減らすことができます。
メリット②:10年間で考えると手数料が割安
10年有効パスポートは18歳以上から取得が可能で、未成年者は5年有効パスポートのみ手続きが可能です。
パスポートを受取る際に支払う手数料は、下記の金額になります。
パスポートの種類 | 手数料 | ||
---|---|---|---|
一般旅券発給 | 10年旅券 | 18歳以上 | 16,000円 |
5年旅券 | 12歳以上 | 11,000円 | |
12歳未満 | 6,000円 |
上記のように、5年有効のパスポートは10年有効のものに比べ5,000円ほど安くなっていますが、更新をして10年で考える場合、
5年パスポート:\11,000 × 更新2回 =\22,000.-
と10年有効パスポート16,000円よりも5,000円高くなってしまいます。
海外旅行を数年に1回予定されている方は、10年間有効のパスポートの方がおトクです。
パスポートの手数料についてや販売場所など詳しくはコチラから
メリット③:余白ページがなくなったら、新しいパスポートに安く切替ができる
2023年3月のパスポートに関する法改正で大きく変更になった手続きで、以前まではビザのスタンプを押す余白ページがなくなるとパスポート1冊につき1回、余白ページを40ページ追加できる『増補』という手続きがありました。
主に海外出張などで頻繁に渡航する方が『増補』を利用しており、1冊につき1回の手続きのため、海外出張で頻繁に渡航をされる方は、発券手数料の安い5年間有効のパスポートを取得されていました。
しかし日本以外で増補を行っている国が少なく、渡航先でパスポートの複製を疑われる事例などがあり、法改正により『増補』手続きは廃止になりました。
現在は余白ページが残り少なくなった場合、新しいパスポートに更新(切替)する手続きに変更を行っています。
このパスポートの更新手続きは手数料が6,000円と、通常の更新手続きよりも10,000円安く新しいパスポートに切替できますが、更新前のパスポートの残りの有効期間が引き継がれるため、有効期間が長い10年のパスポートの方がオトクになります。
このように、2023年の法改正で10年有効パスポートのメリットが大きくなりました。ただ、5年有効のパスポートを選択した方が良い方もいらっしゃいます。
10年有効のパスポートにもデメリットに感じる点と併せて、どのような利用者が5年間有効パスポートを選ぶべきか詳しくご紹介します。
10年間有効パスポートのデメリット
パスポートは多くの方が10年有効のものを取得されていますが、結婚などの理由で、名字や本籍地など戸籍情報の変更が予定されている方や、特別な理由がある方が5年有効のパスポートを選択されています。
10年間有効パスポートのデメリットは以下になります。
- 1回の手数料が、5年に比べ5,000円割高
- 写真や登録情報を変更したくても10年待たなければならない
- 紛失すると手数料が高い分、損失が大きい
上記について詳しく紹介します。
デメリット①:1回の手数料が、5年に比べ5,000円割高
10年有効のパスポートを申請する場合、手数料が16,000円かかりますが、5年有効のパスポートは手数料が11,000円と5,000円割高になります。
メリット②でご紹介したとおり、5年有効のパスポートを2回申請するよりも1回の申請で済む、10年有効パスポートの方がトータルで安くなりますが『今計画を立てている海外旅行以外は、おそらく行かない』という方にとって、パスポートの残り期間、更新手続きは不要です。
その場合は安く済ませれる5年有効のパスポートをおススメします。
デメリット②:写真や登録情報を変更したくても10年待たなければならない
パスポートの写真や登録されている情報は簡単には変更できません。
名字や本籍地が変わる場合「記載事項変更届」が必要です。
またパスポート用の写真も「新しいものに差し替えたい」からできる訳ではなく、原則残りの有効期間が1年未満にならない限り変更はできません。
このように、手続きの手間と変更届にかかる手数料も考え、5年有効のパスポートを選択する方もいらっしゃいます。
デメリット③:紛失すると手数料が高い分、金額の損失が大きい
10年間有効のパスポートに掛かる手数料は16,000円と、決して安いものではありません。
そのため盗難や紛失にあった場合、再発行手続きも含め、金額の負担が大きくなります。
渡航予定先が盗難のリスクが高い国へ行かれる方で、手数料の安い5年有効のパスポートを選択する方もいらっしゃいます。
以上が、10年間有効パスポートのデメリットになります。
【まとめ】結局、パスポートは5年・10年どっちがいいの?
上記で10年パスポートのメリット、デメリットをご紹介しましたが、結局どちらを申請すれば良いのか?
法改正により増補手続きがなくなり、10年有効のパスポートのデメリットが少なくなりました。
すぐにパスポートが必要で、婚姻など戸籍情報が変更なる予定が近々ある方は、旧姓で5年間有効のパスポートの取得をおススメします。
戸籍上の記載事項が変更した後に、10年有効のパスポートを発行されてはいかがでしょうか。
戸籍の情報が変わる予定の方を除き、申請するなら10年有効のパスポートをおススメがおススメです。
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